朝食、ニース |
|
朝食、コーヒーとパン |
朝食は、ニース・ヴィル駅前にあるPAULにしました。日本にあるPAULには、なかなか入れない。ここは庶民的です。注文は怖そうなおばさんとやりとりをするのですが、話すとはにかんだりして可愛いのです。 コーヒーとパンで3.8ユーロ。外で食事をしました。 |
店はニース・ヴィル駅前 |
店の入口 |
バスでヴァンスへ |
|
バスの中でも体を柔らかく! |
ニースのプロムナード・ザングレにある停留所から乗車しました。 サン・ポール経由ヴァンス行きのバスです。1.5ユーロ。 日本人中年カップルが乗り込んで来ました。 「サン・ポ−ル、ファイナル・ストップ?」 男性が運転手に聞いているのが、バスの中にいるワタシの耳にも入りました。 四人向かい合わせの椅子に腰を下ろした65歳と60歳くらいのカップルです。男性は何やらローマ字の入ったポロシャツをズボンの中に入れ、メガネをかけてインテリぶっています。女性はベージュのツーピース、靴下も靴もベージュ。日傘はひらひらしたリボンがついています。やおら十六茶を飲み始めました。 |
突然、男性が運転手の後ろの席に行き、「はい、チーズ」なんて言うんです。Vサインまで。女性はカメラを構えます。 「こうがいいかな」 男性がポースを取るのです。3歳くらいの子供か、中国人か。すると、今度は女性が立ちあがり、撮影を始めました。 「今、空港の脇を走っています」 躁状態です。 今度は、二人いっしょに大声で笑いはじめました。顔を寄せて、男性がえへへ、女性がホホホ。いい歳こいて、何が楽しかったのか。 ついに、男性は靴を脱いで向こう側の椅子に足をあげます。外国で、ですよ! 反対側の中年の外国人女性が嫌な顔をしていますが、お二人には目に入らないようです。バスは二人だけのためにあるのですから。もうニース空港を過ぎて、カーニュに近づいてゆきます。 女性が腕を前に伸ばしてヨガ風ストレッチを始めました。片手にブレスレット、時計、指にはいくつもの指輪です。乗客に見せようとしているのか、無邪気なのか、バスってものは自宅と同じでいいと勘違いしているのか……。 バスは次第に山道に入ります。 カーブで曲がると、体を寄せあってウワーだってさ。こっちはひとりで手で体を支えているのに。反対側にカーブするとまた二人で体を寄せ合っているのです。グヤジイ。バスよ、そんなにカーブするな! サン・ポール・ヴィラージュの停留所に到着して乗客の多くは下車しました。二人の世界さんは下りない。バスが発車してしばらくたって、サン・ポール何やらという表示がでて下車ボタンを押しました。ところがそこは山の中。別のサン・ポールです。もじもじしているので、運転手はバスを発車させてしまいました。二人の世界さんは沈黙です。 終点のヴァンスの停留所で二人の世界さんがボーっとして立っているので、尋ねました。 「結婚して何年になります?」 「20年です」 唐突な質問にも、平然と答えます。 「乗り越したんですか。ヴァンスにはマチスが装飾を手掛けた教会がありますから、行ってみたらどうですか?」 興味なさそうに首をふりました。彼らはサン・ポールに行きつけるのでしょうか。実は……サン・ポールでまた会ったのです。二人の世界さんに! |
|
ロザリオ礼拝堂 |
|
ロザリオ礼拝堂 |
|
礼拝堂入口 |
ヴァンスの停留所から、マチスが装飾をてがけたというロザリオ礼拝堂までは10分程歩きました。 清潔で簡素な礼拝堂です。玄関には、一目でマチスだと分かる独特の線を使った絵があります。入場料4ユーロを払って入場しました。 内部ではガイドが英語で説明してくれました。ステンドグラス、タイルに描かれた絵、簡単そうですが、そうはいかない。マチスの力量が分かります。 |
ロザリオ礼拝堂から向こうに小高い丘が見えました。サン・ポール・ド・ヴァンスです。 太陽、美しいくあでやかな花々、木々の緑。素敵です。 |
|
ロザリオ礼拝堂 |
|
近所の家 |
|
近所の家の玄関。 感覚が素晴らしい。ため息がでます。 |
|
サン・ポール・ド・ヴァンス望遠 |
|
ヴァンスの町から望見したサン・ポール・ド・ヴァンス。 何十年ぶりかの再訪になります。 |
|
ヴァンス新市街 |
|
サン・ポール・ド・ヴァンス行きのバスに乗るためにバス・ターミナルまで歩きました。歩く人も街にあった服装です。 | |
おやつ、La Tourrettoise |
|
街角にケーキ屋がありました。混んでいたので、美味しいだろうと思うと、食べたくなりました。 2個エクレアを求め(5.2ユーロ)、近くのベンチで食べます。チョコレートをかけたシュー皮をぱくっと噛みます。中のカスタード・クリームが淡く、口の中に広がってゆきました。 目を閉じて、一応、五感を研ぎ澄ました積りで味わいます。美味しい! ロザリオ礼拝堂とエクレア。ヴァンスはこれだけで十分です。 |
|
■ 西ヨーロッパ旅行記 目次 | |