洛陽から鄭州へ――バス |
洛陽、バスの出発地点 |
ホテルからバス乗り場まで2分だと、ホテルの従業員が言ったが、若者の足でのようだ。ワタシは5分以上を要した。
でも、八達航空の事務所(金光湾ホテルから右へ50メートル)から鄭州行きのバスが出ているので便利だ。
このバスは「地球の歩き方」などには紹介されていないので、洛陽から鄭州まで数百元を払って車で行かれる日本人もいるらしい。実際、インターネットの旅行記にはそんなことが書いてある。 |
鄭州空港行きバスの中 |
1時間おきに鄭州行きのバスはでている。料金は70元。ホテルの従業員は2時間かかるという人もいれば2時間半という人もいたが、この日は2時間40分かかった。
途中、2回のトイレ休憩もある。バスは30人乗り。あまり大声で携帯電話を使う人もなかった。いるにはいましたが……。 |
鄭州空港で食事 |
空港内「逸臣」で野菜そばを食べる。55元ですよ。 |
鄭州から南京への機内。離陸前に、前の座席を倒す男性がいたり、テーブルを出してその上にハンドバッグを置いているお嬢さんたちがいた。
椅子を倒したのが、ワタシの前の座席だったからたまらない。中国人を叱ってしまった。
「おい、オレはまだ死にたくはないんだよ。背もたれを直せ」
中国語が話せないので、英語でですが。
南京で着陸し、航空機はエプロンまで滑走しているのに、座席ベルトを外し、床を忍者のように滑り、飛び上がって棚から荷物を出す乗客もいた。何でそんなに焦るんだろ。
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南京空港からリムジンバスに乗ったが…… |
南京空港到着が、午後3時30分。リムジンバスの切符売場で、コース2で行けばホテルの近くの地下鉄「三山街」駅まで行くといわれた。
「最初、停車するところだよ」
英語で応えてくれる。
だが、ここからホテル行きが狂ってきたのだった。
夕方、リムジンバスは、その「最初の停車」に到着した。多くの乗客は下車する。脇に地下鉄の高架線が走っている。乗客はタクシーをつかまえたり、バスに乗ったり、地下鉄駅に行ってしまった。勿論、ワタシは人に尋ねる。
「このホテルはどっちですか」
ホテルの住所を書いた紙を通りすがりの人に見せる。
「あっちだ」
歩き始めると、場末のほうに行く。歩きすぎのようだな。でも1泊150元程度のホテルだから、場末にあるのかな。
それらしきホテルはない。空港からバスが到着したところに戻って、人に尋ねる。
「こっちだ」
さっきと違う方向を指す。やっぱりな。最初の人は嘘を教えたんだな。でも、段々、寂しくなってきた。また引き返す。
白タクの運転手がいて、ホテルは地下鉄で3駅先だと言うのだ。白タクなんて嘘つきだ。信じない。
「50元でいいよ、遠いよ」
「いらない」
タクシーさえ乗らないのに、どうして白タクなのか。
最初、教えられた方向、次に教えられた方向と右往左往する。とうとう1時間がすぎた。タクシーに連れていってもらおう。すでに、暗くなってきた。タクシーに乗ってやる。だが、タクシーは停車しないし、止まれば、行き先を見ると、首を振り行ってしまう。
「白タクにするか」
今度は白タクがいなくなった。どうすりゃいいんだ。
よし、歩いていこう。どっちへ行けばいいのか分からないが。重い荷物を引きずり始めた。もう真っ暗だ。道は細くなり、タクシーは止まらない。道端で、蟹を売っているおじさんに尋ねる。
「あっちだけど、タクシーに乗ったほうがいい」
そう言っているようだ。おじさん、近所の人たちも出てきた、数人でタクシーに手を振るが、止まらない。
止まっても、乗せてくれない。また、1時間が過ぎた。
「あっ、パトカーがくる」
これはワタシの日本語。すると、おじさんたちがパトカーの正面に立ち、止めさせたのだ。
「乗っていけ」
多分、そう言った。だって、ワタシの荷物をパトカーに載せ始めたもん。
「ベリー・ソーリー」
警察官はタクシーが乗車拒否して、申し訳ないと善良な日本人に謝ったのだった。
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Nanking Kaibin Apartment Muma Dian |
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ホテルの写真(左)は翌日の昼に撮影した。建物は1階が事務所、上はマンション。開いている部屋をホテルとして使っているようだ。長期滞在は韓国人学生、白人のサラリーマン、中国人が見受けられた。
宿泊料金は1日150元。ロケーションは抜群だった。地下鉄珠江口駅から5分くらい。
ホテルの裏は、好きな路地。正面は「さつまらーめん」、「85℃」など、食べるには事欠かない。
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バス停の案内板 |
バス停留所は「魚市場」。ホテルの前。主に地下鉄を利用したので、ここからバスに乗ることはなかった。
部屋はリビング、寝室、もう一部屋。トイレ、シャワーとなっている。インターネットも通じるし、何不自由なかった。 |
ホテルの部屋 |
ホテル、寝室 |
燕子牛肉湯館、南京魚市場 |
食堂 |
夕食はホテルの前にある食堂を利用した。
道を歩きながらいろいろな食堂をみたら、餃子を焼いているじゃないか。それに魅かれて入ってしまった。
ごく一般的な店で、「干切牛肉麺」、「干切牛肉炒麺」、「牛肉鍋帖」(餃子?)を注文した。23元だった。ただ、焼きそばも麺も油でギトギトしていて、これは危ないと感じてほとんど食べなかった。 |
店の前にある調理場 |
店内 |
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この魅力に負けて入店した。 |
1皿餃子4個。焼きすぎで硬くなっている。 |
麺は油でギトギト |
焼きそばも黒ずんでいる。 |
85℃、おやつ |
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口直しに、隣にある「85℃」というパン屋(チェーン店)に入り、お茶とケーキを食べた。この店は、安いコーヒーでも8元。若い人たちが菓子パンやコーヒーをテイクアウトしていく。 |
12月27日の朝食 |
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前日の夜、ちらりとホテルの裏の路地を見たとき、小さな店、屋台があった。「興味ひかれる路地だ」と、朝食はここに行けば何かあると感じた。
大通りからわき道へ、もう一つ折れる。揚げパンを焼いている店、お粥屋、鶏屋などなどがある。カメラをポケットに入れ、地元民のように早足で歩いた。
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ここは大通りを一本入った通り。 |
次第に、ディープな通りになっていく。 |
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人々が集まって揚げパンを買っている。この店は揚げパンだけ。アツアツで美味しそうだが、そのまま立って食べなければいけないのでパス。 |
朝食 |
食堂のおじさん |
台に貼り付けてあるのは値段表 |
ついにゲット |
意を決して、一軒の店に入った。
身振りで「豆汁」と海苔巻きにもち米を挟んだものを注文する。
小さなカウンターに向い、風呂屋の腰かけみたいな小さな椅子に腰をかける。
「砂糖を入れる?」
「はい」
何でも、はいと返事をする。
甘ったるい豆汁をすすり、おこわを食べる。 |
おこわを海苔巻きで包んである。 |
客が入ってきてテイクアウトしたり、店で食事をしたりする。
「だれだい?」
「リーベンだよ」
小さな声で囁きあっている。
「美味しい」
声を出して言うが、通じない。満足して店を出る。
しめて3元だ。
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店の中は暗いので、外に出て撮影してみた。ご飯の間に挟まっているのは油揚げみたいだった。
旅先で珍味を発見したので、急に充実した旅行のような気持ちになってきた。昨夜、パトカーの乗せてもらったり、今日の朝食で南京が好きになっていく。 |
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