2009年3月18日


サイゴンからバンメトート


バンメトート空港着は午後5時。
空港ではタクシーのチケットを販売していた。一人35000ドン、約200円である。ホテルを決めていなかったが、街の中心地まで行ってもらうこととした。このタクシーはバンで7人位乗車できた。結局、このチケットを買ったのは、ベトナム人と日本人のひとりだけだった。他の人は、タクシーをつかまえて去ってしまった。


さて、ホテルだ。「地球の歩き方」に掲載されているホテルに行ってみた。一室しか空いていないらしい。29米ドルの部屋だ。田舎町にしては料金が高い。明日は25米ドルの部屋があると言う。エアコン、窓あり、朝食付きだ。

このホテルのフロントに荷物を置いて、ガイドブックを見ながらホテル探しを始めた。「地球の歩き方」に掲載されているホテルの住所には、目指すホテルはなかった。
通りにあるホテルを何軒か回ってみる。安い部屋は窓なしでどうにも寂しそうだ。結局、汗をふきふき最初のホテルに戻った。名前は「タインコン」だ。

チェックインした後、明日、明後日のエレファント・ライディングの予約のために外出した。ここに来たのは、象に乗って湖を渡るのが目的だ。インターネットで「ベトナム、 秘境」と検索すると、バンメトートが現れる。湖を象の背中に乗って渡る写真を信じてやってきた。

ガイドブックを片手に、市内を旅行代理店を目指して歩く。だが、ガイドブックに掲載されている住所には旅行代理店がない。一体、どうしたことか。やがて、数軒の店を見つけたが、閉店している。あきらめきれずに、ドアの前に立ち、叩いたり、大声をあげたりするが、誰も出てこない。室内の明かりも消えているのに。明日のエレファント・ライディングがダメなのかと、暗い影がよぎる。




夕食はビー・クォン



どど―んと運ばれてきた

隣のお姉さん、笑顔だ。ベトナム人では珍しい

完成品
なんとか食べられそうなレストランは、ホテルがある通りにある数軒だけだ。ホテルの周囲を歩いてみたのだが、路上では食べたくなかった。ホテル探し、部屋代の交渉、旅行代理店探しの不発で気が滅入っている。

そこで、ホテルの前にあるレストランに入った。客が多いのと、白人が数組食事をしていたからだ。

食堂で、何を食べようかと壁に貼ってあるベトナム語のメニューらしき紙を見渡す。さっぱり理解できない。困ったな。店先で料理しているようだから、指をさそうか。考えているうちにテーブルの上に小皿がどんどん運ばれてきた。

注文する手間が省けてよかった。そう思うが、大量の野菜だ。隣のテーブルにいた、娘さんに身振り、手振り、身体振りで尋ねた。彼女は実際に自分のテーブルのもので食べ方を示してくれた。店の若者もやってきた。ライスペーパーに野菜や豚の皮、調味料などを乗せて食べる。食べているうちに気がついたのだが、ここは一品料理の店のようだ。

食べ方を知らない日本人を、食堂の客が見ている。飲み物は紅茶とした。夕食は2万ドン、120円だった。





デザートは路上カフェでチェー(ベトナムスイーツ)

きれいなオーナー

冷やかしがうるさい

小豆とココナツミルク

濃厚なプリン

いい気分だ。理由はわからないがニタニタしてしまう。楽しい食事ができたからか?
食堂の前に路上カフェがあった。ホーチミン市から食事するまでの辛いことも忘れ、ふらふらと風呂屋の椅子みたいに小さなプラスチック製のそれに腰をおろしてしまった。

先ず、小豆にココナツミルクをかけたチェー、プリン(もちろん氷入りです。)を注文した。きれいなお母さんが店主らしかったから、見栄を張ってしまった。これで16000ドン、100円である。感じとしては高い。





2009年3月19日


バンメトートの朝食


ベトナム式のコーヒー。ここはベトナムで最大のコーヒーの生産地だ。パンは相変わらず美味しい。



旅行代理店との交渉で1時間半、驚異の粘り

でも、負けた、ような気がします。
旅行社の人が来るのを待って、ドアの前に立っていた。オーナーはのんびりと午前8時すぎにやってきた。早くエレファント・ライディングに行きたい。それなのに、お茶でもなんて言っている。やけに落ち着いているのだ。

こちらは2日間のツアーをお願いしたい。団体で観光地を回るツアーに入りたい。
「バンメトートでは団体ツアーはないんですよ」
「すると、個人ツアー」
「観光客が少ないから」
それから戦いが始まった。1日目はブオンジュン村からラック湖を象に乗って巡る。2日目はブオンドン村で少数民族を見るというものだ。他の客はやってこない。昨日、レストランで食事していた白人は何をしているのだろうか? 料金の交渉で時は過ぎていった。言い値は200米ドルである。車、運転手、入場料、エレファント・ライデング、ガイドの2日間の料金だ。これを150米ドルにして、車はやっと出発した。


ラック湖近くの田んぼ

小高い丘の上にバオダイの別荘がある



バオダイ・ビラ


先ずは、最後の皇帝、バオダイの別荘に行く。
車は国道を走る。舗装されているのだが、がたがたの道だ。1時間半走ると、バオダイ・ビラに到着した。山の上にあり、ラック湖が眼下に見える。風景のよいところで、ベトナム・コーヒーを飲んでみた。
コーヒー3杯、もちろんガイドと運転手の支払は日本人の旦那が払う。21000ドン、130円だった。ここバオダイ・ビラには最後の皇帝がパリの学校に入学したときの写真もあった。





エレファント・ライディング

ラック湖ではエレファント・ライディングをしている人がいた。遠いが写真を1枚撮った。湖の中をゆっくりと象は進んでいった。
さて、ワタシのエレファント・ライディングだ。インターネットでは何頭もの象が連なって湖を渡っている。当然、その光景を期待して来た。

期待とは、はかなく消えるものだ。観光客がいない。
だから、象は一頭。ワタシが象にまたがる。すると、他の象が湖を渡る姿を写真に撮ることができない。



村にはこんな家が多かった。
象に乗って撮影した。


象に乗って撮影すると、映ったのは水と象の頭のみだ。



子どもたちが遊んでいた。

エレファント・ライディングを終え、湖のほとりの茶店で缶コーラを飲みながら、観光客がやってくるのを待った。湖を渡る象を撮りたいのだ。だが、やっと来た観光客はボートで湖を渡っていった。ちなみにここの缶コーラは1万ドン、60円。






やっと1組がやってきた。
観光客は楽しそうだ。だが、象は辛そうだ。ゆっくりと湖に入り、進んでいった。





昼食はガイドと運転手といっしょに食べた。近くにホテル、レストランがある。依頼した旅行会社が経営している。Daclak Resortという名称である。

焼きめしは硬く、焼きそばはぱさぱさしていた。山の中だから、味を期待するのは無理か。

値段は115000ドン、約700円。超一流レストランの値段だ。




路上カフェでチェー(ベトナムスイーツ)

ホテルに戻り、休んだ後、路上カフェに出かけた。昨日と同じカフェだ。昼食がイマイチだったので、反動が出て、めったやたらに注文してしまった。見るものを何でも食べたくなってしまう。美味いのだ。氷が入っていても気にしなくなった。ドリアン・ジュース、プリン、小豆入りチェーだ。これで26000ドン、150円。感動だ。


プリンになぜか甘い汁を大量にかける

小豆とココナツミルク

好きな路上カフェ

ドリアン・ジュース



ホテルの部屋から見たバンメトートの夕景





夕食


昨日のレストランは止めにした。量が多すぎる。その上、薬草みたいなのが多く、胃にこたえる。



市場の方にある、ひなびた食堂に入った。もちろん、さえないベトナム人ばかりが食事をしている。ひとつ覚えのフォーとイカを注文した。

食堂の親父は、ワタシを中国人だと思いこんでいる。日本人は汚い店には来ない。謝々なんて愛相を言っていた。夕食は4万ドン、240円。言い値で支払った。


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