2009年3月9日


朝、暗いうちに!

ゲストハウスの人に聞くと、托鉢は午前6時30分ころから始まると言う。ガイドブックには托鉢セットを市場で買っておいた方がいい、当日おばさんから買うと高い、と書いてあったが、面倒くささに買わないでおいた。

当日、まだ、暗いうちにゲストハウスを出た。
通りにはトクトクも走っていない。しばらく道路の脇にたたずんでいた。ようやく来たトクトクを捉まえる。朝から交渉だ。1万キップ(120円)でまとまった。値切り交渉は朝から調子がいい。

トクトクはワットシェントーンに到着した。荷台を下りた途端、おばさんたちに囲まれた。まだ、暗いので彼女たちの顔は判然としないのだが、何かを押しつけてきて、「買え! ○○キップ」と叫んでいるので、例の托鉢セット売りだと分かった。薄明かりの中で、道路脇にゴザが敷かれ、陣とりが行われている。観光客もお供えができるらしい。


僧侶を待つ女性

お供えに出かける女性。椅子と御供え物を手に

やがて僧侶が寺からでてきた。
一列になり、若い僧侶が歩いてゆく。道の両側は観光客でいっぱいだ。僧侶も托鉢をやりにくいだろうなあ。街の人々は、観光客を素知らぬ風情でお供えものをあげている。この不動心はたいしたものである。街の人は観光客の喧噪も、日常の一部なのだろうか?

商店やゲストハウスの前で

若いお坊さんばかりである


タイか中国から来た観光客もお揃いのたすきをかけて、お供えをしていた。彼らお抱えの撮影隊が走り回りえらい騒ぎである。ほとんどの観光客はマナーを守り、僧から離れ見守っている。

ただ、ラオスの子供はお供えのおこぼれにあやかろうと、黒いビニール袋で列に並んで立っていた。

ワットシェントーンあたりにて


朝食は粥

道路脇の屋台で粥屋を見つけた。
粥を食べたいと思っていたので、念願かなった。熱々の粥に、この食事のために、日本から持ってきた梅干しを入れた。とろっとした粥に薬草の匂いと梅干しの酸っぱさがまじり、胃が生き返る。熱い粥が胃に入ってゆく。テーブルの上に山積みになっているおやつも一個食べた。

通りがかりの人が寄っては、食事をしていく。
ただ、使ったどんぶりはバケツの中にちょっと浸し、ゆすぐだけ。スプーンもそう。だから、バケツの水は黒く濁っている。お冷は、前の客が飲んでいったコップをそのままに、水を注いでだしてくれる。粥は熱いので細菌は死んでしまうだろう。問題はないが、道路脇で、車の排気ガスを気にするヒトにはすすめられない。この粥はいっぱい7000キップ(85円)だ。



托鉢の後で

寺を歩いてみた。僧侶は掃除をしたり、勉強したり、遊んだり、それぞれ過ごしていた。
我々観光客は僧侶のそんな日常を垣間見たさに、カメラを向ける。彼らは観光客の振舞いには、少しも動じていないようだった


勉強する僧侶

語り合う僧侶

本堂への入口

寺、ワット

寺で遊ぶ子供
壁に描かれた絵


ワットビスンナラート

宿泊したゲストハウスのすぐそばが、この寺だった。
朝のつとめを終えた僧侶たちが、本を読んでいたり、境内を掃除していた。静まり返った寺である。箒の掃く音さえ聞こえてくるようだった。



■ 東南アジア旅行記 目次
inserted by FC2 system