成都

名物、麻婆豆腐は辛すぎる!


もぐり込み、タイ人団体ツアー「シルクロード 11日間」
 1993年9月21日〜10月6日




朝食の戦い!負けました。


古い都市である。寺を連れまわされたり、動物園でパンダを見たりした。最も感動したのは、動物園の入口で中年の夫婦の壮絶な喧嘩だった。怖くなった。

中国北西航空機で成都に到着したのは午後10時40分だった。機外にでて、ターミナルまで歩く。薄暗い空港である。

出迎えの地元の旅行社の姿はない。待合室などあるわけはなく、ごった返している空港ビルの入口で待つ。
「マイペンライ、マイペンライ」
一時間も立ったまま、自分を元気づける。ツアーリーダーだって平然としている。細かいと言われるのを苦にして、我慢している。大人ぶりたいのだ。

成都の夜は冷える。タイ人たちはシャツを羽織る。おばあさんは長いシャツの上に短いジャンパーを重ね着している。プラスチック袋から取り出した、あの食事をつまんでいる。エライ! 彼女たちは先見の明がある。2時間がすぎ、すでに日付が変わった。みんな眉ひとつ動かさない。

その日は成都のチベット・ホテルに宿泊した。

翌日、朝、8時15分。レストランに駆け込んだ。15分も遅刻した。グループの皆さんを待たしては申し訳ない。
「あれっ、いない」
台湾たや香港からの旅行者ばかりで、タイ人はいない。待つこと45分、ツアーリーダーがゆっくりとやってきた。
「おはよう、早いわね」
「食事は8時からではなかった?
ひとり取り残されたのかと心配したのだった。
「9時に変えたのよ」
「おいらに知らせた?」
「どうして? 別にいいでしょうに。細かいわねえ。旅行しているのだからリラックスしてよ」
だって45分もという言葉を飲み込む。彼女にとってはたったの45分なのだ。


おばあさんも2人連れでやってくる。
ビュッフェだから、彼女たちは焼き飯、焼きそば、饅頭、お粥と炭水化物を中心に3皿と1椀の堂々たる内容である。おまけにプラスチック袋だって準備している。わたしはタイ人を待ち、疲れている。食欲も失せてしまっている。
「どうしたんだい、そんなにすくない朝食で! 若いのに、食べなきゃ」
声をかけながら、おばあさんは席を立つ。入れ歯を洗うためである。

 



麻婆豆腐!


マーボー豆腐のレストラン


食事は充実している。中央が眉氏。その左がツアー・リーダー。




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