日曜日。リオンではお祭りのようだった。メ抜きとおりでは、昔風の服装をした人々の行列が続いていた。大きな籠の中には農作物が入っているのだろうか。リオンでは地下鉄が開通したばかりである。繁華街のクレープ屋では人だかりができていた。


街でアメリカ人女性が歌をうたっていた。ギターケースにいくつかのコインが入っていた。金髪を肩まで垂らし、ジーンズにセーターである。
「どこから?」
「カルフォルニア」
「町は?」
「サンフランシスコ」
これから帰国するので、旅費を集めているのだと言う。

                                            ↑中国系オーストラリア人と

回教徒がこんな話をしていた。
「どこから来たんだ?」とスーダン人。
「アラブはアラブだ」
「いったいどこなんだい」とワタシ。
「イエメンだ」
「北? 南?」
「イエメンはひとつさ」
「そうなるといいね」

↑ イランの男と             ↑生ガキの試食会

イランの男性にシャーと関係のあった3000家族はどうしているのかと尋ねる。フランスには革命後、逃げてきたイラン人が多い。
「みんな外国に逃げた」
「あなたは、いつかイランに戻れるのかい?」
彼は答えることができない。
「帰れない?」
「その時は、神のみが知っているのさ」

リオン近郊の道路。ほとんど車は走っていなかった。




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