シエム・リアップ

キリングフィールド


2008年7月19日〜21日



シエム・リアップの空港近くに戦争博物館がある。

庭で出迎えてくれるのは、「中国製戦闘機」、「ソ連製大型ヘリコプター」だ。門の外から無料で見物できるのはここまで。入口で入場料を払うと、「勝手に見てくれ」、と手を払うしぐさをされた。

それではと、錆びついた「大型戦車」、錆びついた「タンク」、「トラック」などを見て回る。そのうちに「ポルポト軍の制服」がある。これは埃だらけだ。「ガスマスク」、「地雷だったもの」も展示してある。

草むらの中に展示してあるので、虫が多いし、暑い。ほうほうの体で入口に戻った。大声で笑い声が伝わってきた。説明員がカナダ人父子に楽しそうに説明している。
「14歳で軍隊に入ったのだよ。その時は政府軍もポルポト軍も分かりはしない。食べさせてくれるというので入ったのだ」
説明がうまいので、カナダ人は大声で笑っている。
「ほら、おれの体のここだよ。弾丸が残っているんだ。触ってみな」
それぞれが、弾丸を触ってみる。確かに皮膚の下にコリコリとした固いものがある。
「ここにもあるぞ。腕にも残っているぞ」
 スゴイ! 我々は歓声をあげる。
「おれの足は義足だぞ。靴を抜いで、義足を見せてくれる」
カナダ人は大声で笑っている。ワタシは沈痛な顔をしようと努力するのにカナダ人の60歳と20歳代の青年2人は、大口を開けて陽気に笑うのである。




■中国製戦闘機


 ■地雷


■軍服 


■毒ガス用器具とヘルメット

                       
                            

キリング・フィールド

ポルポト軍に殺害された人々の骸骨がガラス張りの入れ物に山積されている。思わず頭を垂れたくなる。

小額だが、寄付を箱にいれる。すぐに坊さんがきて箱の中に手を入れ、寄付金を黄色の僧衣に入れてしまった。

カンボジャではいたるところに寄付の箱がある。
「ユニセフ」、「赤十字」、なにやら不明の箱などなど。

慰霊碑

近くにある慰霊碑では9000名弱のポルポトに虐殺された人の名前がレンガに刻まれている。ここはプルポトの処刑場だったらしい。子供たちは天真爛漫に遊んでいた。手を出して、カネと言わないのが救われた。




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