カタール

サウジアラビア国境まで!

1993年10月21日〜26日


ドーハ市内で!

宿泊したホテル

報道陣がたむろするプール

市内のヨットクラブで昼食


試合の翌日、朝食に行くと、小谷実可子さんたちが食事をしていた。なんてったって、1250円の朝食は、眉氏にこたえる。彼女たちは自分の財布から出す、わけはないですよね。でも、食事をしなきゃ一日が始まらない。


午後、プールに出ると日本の報道陣が日光浴をしていた。
「昨日の視聴率は30%を超えたな」
「テレビ夕陽はなあ……」
細い腕を精いっぱい伸ばしたおじさんが、他のホテルからやってきた日本女性に声をかける。そのお姉さんはハイレグの水着が食い込みすぎている。
「俺のところにカレーもあるし、米もあるから持っていきな」
テレビ夕陽と連呼しながら、女性に親切の押し売りだ。彼女たちは迷惑そうである。そこをめげないのが、おじさん。
「オイル貸してくれる?」
カレーライスで、オイルか。自分で体にぬっている。その隙に、女性は若い報道陣と写真を撮り合っている。
「カレーを持っていきなよ」
それを見て、おじさんはカレーを強調する。


眉氏はへきへきして部屋に戻ろうとロビーまで行った。エレベーターに乗ろうとしたら、NHKの山本浩さんが飛び込んできた。そうか、日本の夜7時のニュースの準備なのだ。スタジオはこのホテルにあったなあ。


山本さんのしゃべり、省話法はいい。研ぎ澄まされた言葉で、試合を中継する。午後7時のスポーツニュースに登場するミドルネームまであるアナウンサーとは対照的だ。アネットとかいう女性は、いつも最後に陳腐な感想を加える。声も悪いが、感想がたまらないほど見苦しい。センスのなさ。日本語の語彙不足。聞いている方が恥ずかしく、目をふさぎ、耳に両手をあてる。


カタール滞在中の川渕さんへのインタビューでも、頑張ってくださいの一点張り。なんとか日本語を教えてあげてよ。NHKさん。でも、どうして7時のカンバン番組に出られるのだろう。不思議だな!


日本人の応援者と

選手たちが宿泊したホテル

お世話になった人たち


サウジアラビアとの国境まで!


25日、眉氏は韓国戦の試合の前に、ホテル近くのファーストフード店、タコ・ベルに出かけた。ほんの10分くらいで到着する。日本人記者がカタールの気候に暑いと、不平を言っている。
「あんた、何日ここにいるの?」
眉氏はメキシコのタコスに食らいついている男に尋ねる。知っている男ではない。今、ここで知り合ったばかりだ。
「17日目になりましたよ」
「お疲れ」
眉氏はコーヒーの紙コップを取り上げる。
「どちらの社でしたっけ」
「おいら? ただのサッカー好きよ」
「よくVISAが取れましたねえ」
「まあね……」
「わたしはN放送のアナウンサー」
「見たことないなあ」
「ラジオです」



日本の実力
ヨーロッパの3部位か。まだまだ、W杯は遠い。日本にとってはW杯出場が夢なのに、隣の韓国はW杯で勝つことが重要。この差。僅差は大差。


海が青い!


大地が燃えている!


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