シンガポール

日本人町、大正時代のリトルジャパンを歩く!

2015年2月20日




ビーチ・ロードからミドル・ロードを北に向かう!

趣のある建築物です。
ミドル・ロードを挟んで東はローチョ・ロード。西はプラス・バザー・ロードの間が、大正時代に栄えた日本人町があったところらしい。ミドル・ロードのビーチ・ロードを起点として歩き始めました。

ラッフルズ・ホテルからビーチ・ロードをミドル・ロードに向かっていくと、「都ホテル」をはじめとして、日本旅館や商店、病院、お寺、新聞社が立ち並んでいたそうです。今では、高層建築が並んでいて、その面影もありません。


ミドル・ロードから一本西側に入った道路に写真のインド囚人が建築したというショップハウスが現存しています。ミドル・ロード側は草地になっていて、1908年に開業したという「越後屋」は影も形もありません。

建築された年が入っています。
このショップハウスの1階には日本の食堂(?)がいくつも入っていました。



かっての日本人町の中心地

日本人町にあった通り、ハイラム街が標識として残っている。
ミドル・ロードを北に歩きます。ビーチ・ロードの次は、ノースブリッジ・ロードです。ここと次のヴィクトリア・ロードの間は日本の小さな商店、遊郭、東側は中国人用の娼館があった地域です。


現在は大型商業施設となっていて、ユニクロや吉野家など日本のお店が入っビルとなっています。写真の通り、「HYLAM STREET」と当時の道路を示す標識が観光案内用に残されていました。

日本人町跡にあるインターコンチネンタル・ホテル
インターコンチネンタル・ホテルが建つ前は日本人の理髪店、ステッキ屋などがあった。


からゆきさんも、1870年あたりからシンガポールに渡り、1889年には100人を超え、日露戦争のころには700人にもなったとのこと。



ヴィクトリア・ストリーにあるセントジョセフ教会

セントジョセフ教会
ヴィクトリア・ストリートまでやってきました。ミドル・ロードとの角には山本歯科医があったそうです。


ミドル・ロードを挟んで反対側にはセントジョセフ教会(1853年建築、1912年改築)があります。図書館と対しています。かなり趣のある一角です。古い地図によると、日南貿易振興会、貿易会社、日本旅館などが記録されています。


ビクトリア・ロードを西に10分程歩けばシティ・ホールです。

セントジョセフ教会の脇にある付属施設(?)

右はセントジョセフ教会の入口

一帯は時が停まったような雰囲気



日本人小学校

現存する日本小学校の建物
シンガポールでは1912年に日本小学校が開校したそうです。写真はその後、1921年にウォータールー・ストリートにできた日本小学校の建物です。現存していました。

現在は「スタンフォード・アート・センター」となっているのですが、門が閉じられていました。
窓枠や屋根など、見慣れた日本建築を髣髴とさせます。当時はかなりかわいらしかったのでしょう。




日本小学校と道路を挟んで観音堂



観音堂の隣りにはスリ・クリシュナン寺院



更に、歩くと日本旅館がある。
ミドル・ロードをウォータールー・ストリートからベンクーレン・ストリート、ショット・ストリートと2ブロック歩くと、角に日本旅館があります。1928年建造だそうです。
日本旅館は現在、ホテルになっています。
建物の最上部にダビデの星があります。

日本旅館(写真左)の隣りにも日本建築(?)

1世紀はすぎたとみられる窓



この辺りに金子光晴の定宿が!

左手に金子光晴の定宿があった。
日本旅館の建つところは五差路。左へ行く坂を上ったところは金子光晴の定宿があった。この写真のところです。その先には桜ホテル。

現在はその面影はありません。高級コンドミニアムが建っています。



旧日本総領事館へ
ソフィア・ロードを五差路まで戻り、旧日本人会のあった建物の脇、セルギー・ロードをのぼってゆくと、エミリー・ヒルに出ます。

ここに旧日本総領事館がありました。よく保存されています。内部は何も使われていません。



印度人街から近いせいか、インド系の男性たちが暑さを避けて、公園の木の下で涼んでいました。話してみると、シンガポール人ではなく、インドから出稼ぎにきている人たちだと分かりました。

旧総領事館の庭

館内のステンドグラス



丘を下り、リトル・インディアにある金子光晴の定宿へ

暑さとインド人の体臭でむせ返る。
エミリー・ヒルの裏側はリトル・インディアです。
丘を下って、セラグーン・ロードまで歩きました。


写真右のヒンズー寺院の左あたりが金子光晴のもうひとつの宿、「大黒屋ホテル」があったところ。今では、ショップハウスになっています。

セラグーン・ロード



やよい軒、ブギス店、ヴィクトリア・ロード

やよい軒の入口
夕食はかっての日本人町、ヴィクトリア・ロードに出て、やよい軒、ブギス店に入りました。日本の吉野家など日本食堂やユニクロなどが入っているビルです。


サバの味噌煮定食とうどんを注文。併せて、22.2シンガポール・ドル。ご飯はお代わりし放題とのことでした。店員の教育がしっかりとなされていて、気分よく食事ができました。

サバの味噌煮定食

うどん

テーブルは満席でした。



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