コ・ハンガン

麻薬と裸の島

 
1993年9月


コ・ハンガンの浜辺
バンコクから航空機で1時間20分でサムイ島に着く。そこから船に乗り継ぎ、1時間海上を走る。小舟に乗り換え数十分も行くと、待ちに待った楽園だ。

真っ白な砂浜、透明度が高い海。わずか数百メートルしかない海岸に白人のカップルや女性たちが日光浴を楽しんでいる。

たわわに実った乳房、腰のあたりはアジアの女性と違って豊かである。太ももは強烈な太さをもっている。彼女たちは海でボールと戯れ、砂の上でペーパーバックを読んでいる。

立ち上がり、体を曲げ、オイルを塗っている女性のイヤリングが揺れている。



夜、浜に面したバーでビアシンを飲む。砂の上に置かれた籐の椅子。カウンターの女性はイタリアからふらりとやってきて島に住み着いてしまった21歳の美女、イエナだ。夕方、人々は裸電球の下で数本のビールを時間をかけて味わう。女性たちのTシャツの下の乳房が膨らんでいる。



「今日、映画をやるって、見る?」
深夜である。エレナがウインクする。ギリシャ系の血が入っているのか、ぞくっとするほどの美人だ。
「どんな映画?」
「ポルノよ」
常連が残っている。彼らはクスリをやっている。この島では簡単に手に入るのだ。おまけに安い。

午前2時。アルコールとクスリの匂いの中で映画が始まった。ヒッピーまがいの若者がビデオを持ってきた。



翌日、1日1便ある船で日本人女性が2人、船から下りた。花模様のパンツが体に密着している。タイのビーチボーイが目で追っている。

女性の髪は肩まで、きゅうっと胸が盛り上がっている。彼女たちは裸になると、浜辺に走っていく。すかさず、白人男性が話しかける。



サムイ島にて
夜、月が海岸を照らしている。
日本人女性が2人、波と遊んでいる。つられるように、白人男性も海に入った。水を掛け合い、抱き合っている。彼女たちはクスリをやっているのだろう。狂宴は一晩中続く。






(参考)
コ・ハンガンのバンガローは1泊50バーツ位からあった。浜辺にハンモックを吊るし、一日中眠っている白人もいる。


■ 東南アジア旅行記 目次
inserted by FC2 system