ラサ

ラサ到着、市内まで

1992年9月




成都からラサへ
四川省成都を出発した中国南西航空のボーイング機は順調な飛行を続けている。

眼下には雪を被った山々が一面に広がっていたが、今は草木もない岩と土を露出した山だ。チベットはその先である。




ラサ空港
ジェット機はわずかばかりの平地に着陸した。午前9時のことである。これで海抜500メートルの成都から、3800メートルのラサまで一気に駆け上ったことになる。地が天井にくっつきそうなほど近い。

ゆっくりとタラップを下りる。ゆっくりと、ゆっくりと。これが肝心なのだ。高山病にかからないようにするには、慌てて走らないことだ。
滑走路の脇に群集が固まっている。どうも、外国人観光客が右往左往しているようだ。これから、わたしが搭乗してきた機を使って、成都まで帰る客たちである。

ここには待合室などない。余生を楽しみに、チベットまでやってきたといった風情の白人たちである。団体旅行の白い服装の集団が寒さのゆえか、足を踏み鳴らし堪えている。



ジェット機をおりた人にまじり歩いていく。3本の鉄条網がある戸をくぐると、もう空港の外である。日本ハムなんてロゴをつけた車が待っている。

さて、ラサまでは遠い。トイレだ。
紺色の作業服を着た男たちが、一列になって座り込み、わたしをじっと見ている。仕切りなどというこまいものはない。




ラサ市内へ
ラサまでは3時間かかるらしい。まだ、道路が整備されてから年月がたっていないようだ。

土つくりの民家がある。チベット人が稲を脱穀している。すべて手作業である。




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